シャドーイングとは?やり方と効果を徹底解説!

「シャドーイング」という言葉をどこかで見たり聞いたりしたこと、ありませんか?
英語に興味のある方や、英語を学んでいる方なら、きっとあるはずです。

その一方で、「具体的にどんな学習法?」「本当に効果があるの?」など、疑問や不安をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、シャドーイングについて、具体的な方法、その効についてです。また、シャドーイングと似ている学習法との違いも詳しく解説していきます。

■ シャドーイングとは?

シャドーイングは「英語の音声のすぐ後を影(shadow)のように追いかけて発音する学習法」のこと

一人でもスピーキング力を鍛えられる便利な学習法です。そのため英語学習者の間ではポピュラーな学習法として知られています。

■ シャドーイングのやり方

シャドーイングを始める前に、教材を用意しましょう。

使う教材は、普段使っている参考書や洋書でもOKです。ただし、「英文を8割以上理解できるもの」を選ぶようにしましょう。

8割未満しか理解できないと、単語や文法を調べることに時間がかかります。それによって本来の目的であるシャドーイングに集中できなくなってしまいます。

それでは早速シャドーイングのやり方を以下5つのステップにて紹介していきます!

【ステップ1】音声を聞く

【ステップ2】英文を確認する

【ステップ3】英文を見ながら音声を聞く

【ステップ4】英文を見ながらシャドーイングをする

【ステップ5】英文を見ずにシャドーイングをする

【ステップ1】音声を聞く

まずは英文を見ずに、一度音声を聞きます。

1フレーズからはじめ、徐々にフレーズ数を増やしていくことをオススメします。これはシャドーイングの効果が薄れてしまわないため。最初から多くのフレーズを聞こうとすると中途半端になってしまうので注意しましょう。

【ステップ2】英文を確認する

音声を聞き終えたら、英文の確認です。

英文を確認しながら、自分が聞き取った英語と実際の英文とのズレを把握します。知らない単語や聞き間違えていた表現があった場合は、単語帳で調べたり英文の横にメモ書きを残しておきましょう。

【ステップ3】英文を見ながら音声を聞く

英文の確認が終わったら、英文を見ながら再度音声を聞きます。

ステップ2で調べた単語などがきちんと聞き取れるかどうかを確認します。聞き取れない場合は、何度も同じ音声を聞いてみてください。

【ステップ4】英文を見ながらシャドーイングをする

音声の確認が終わったら、英文を見ながらシャドーイングをします。音声とほぼ被るようなタイミングで英語を発音します。スムーズに発音できない箇所がなくなるまで、何度も繰り返しましょう。

イントネーション・抑揚・間の取り方などに気をつけて行います。お手本の英文を完全にコピーするくらいの意識で取り組むことが大切。TEDのような動画の場合は、身振り手振りや表情までコピーしてしまいましょう。

【ステップ5】英文を見ずにシャドーイングをする

最後に英文を見ずにシャドーイングをします。

英文を見ずに、お手本と同じクオリティを目指しましょう。それができれば、その英文のシャドーイングは終了です。

スマホのボイスレコーダー機能を使うのも効果的。最初に録音した音声と最後に録音した音声を聞き比べてみましょう。きっと成長が実感できるはずです。

シャドーイングをする英文の量は、それほど重要ではありません。

何となく音声を真似て発音してみるのではもったいないです。各ステップでしっかり時間を使いましょう。1つの英文を完璧にコピーすることが大切です。

shadowing

■ シャドーイングで得られる3つの効果

多くの英語学習法では、1つのトレーニングにつき1つの能力しか鍛えられません。しかしシャドーイングでは主に次の3つの力を同時に鍛えることができます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

  • 語彙力
  • リスニング力
  • スピーキング力

語彙力

シャドーイングでは、英文を見て分からない単語があれば意味を調べます。意味を調べて終わりではなく、その後のステップで何度も発音をします。

英単語の暗記は、見て覚えるよりも、声に出して覚えた方が効率的です。頭では「声に出した方がいい」と分かっていても、面倒でなかなか実践に移せない方は多いです。

シャドーイングでは、お手本の音声をコピーするために、何十回何百回と1つの英文を発音します。その際に覚えたい単語の発音機会も確保できます。

シャドーイングでは8割以上理解できる英文を使うので、語彙力が増えるスピードは早くありません。しかし着実に語彙力は増えていきます。

リスニング力

シャドーイングでは、1つの英文を徹底的にリスニングします。

英文と比較しながら音声を聞くことで「この単語って音声だとこうなるんだな」とリスニングの知識がつきます。

例えば音と音が連結するリエゾンは、日本人がリスニングで最も苦手とすることの1つです(例:“get out”は「ゲットアウト」ではなく「ゲラゥ」のように発音する)。

音声を聞き流すだけだと、リエゾン部分は聞き取れずに流れてしまいます。しかし英文と比較しながら聞くことで、リエゾンもしっかり聞き取れるようになります。

スピーキング力

シャドーイングでは、お手本とする英語音声と同じ速さ、イントネーション、間で英語を発音します。

英会話レッスンで外国人と英語を話す機会はあっても、ここまで1つの英文を完璧に発音しようとする機会はないでしょう。

シャドーイングを英語学習に取り入れれば、よりネイティブらしく英語が話せるようになります。

もちろんネイティブらしさは必須ではありませんが、できるだけネイティブらしく英語を話したいと考えている方はいます。シャドーイングはそういった方のスピーキング力向上におすすめできる学習法です。

■ シャドーイングとよく似た勉強法との区別

シャドーイングとよく似た勉強法として、オーバーラッピングとリピーティングが挙げられます。

それぞれシャドーイングとの違いについてまとめました。

●     オーバーラッピングとシャドーイングの違い

オーバーラッピングは、音声と同時に英語を発音する勉強法です。音声のワンテンポ後に英語を発音するシャドーイングとは異なります。

シャドーイングと似た勉強法ですが、シャドーイングよりもイントネーションや発話の速度を鍛えられます。しかしリスニング力はシャドーイングほど鍛えられません。

●     リピーティングとオーバーラッピングの違い

リピーティングは、音声を聞き終わった後に英語を発音する勉強法です。

リピーティングは、シャドーイングよりもリスニング力を鍛えられます。しかし音声が完全に終わった後に発音を始めるので、英語を発音する速さやイントネーションはあまり鍛えられません。

シャドーイングは、オーバーラッピングとリピーティングのちょうど中間に位置する、バランスの良い勉強法であると言えます。

■ まとめ

今回はシャドーイングのやり方や効果、よく似た勉強法との違いについてでした。

きっとシャドーイングに関することが一通り分かったのではないでしょうか。

次のステップは、早速勉強あるのみです。まずは教材を用意して、今日からシャドーイングを実践してみましょう。

 

他にもある、英語勉強法。こちらもぜひ!
リーディング力を伸ばすのに必要な勉強法

 

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